
仏壇の処分費用や正しい方法、供養の手順についてテレビ朝日「Active Choice Project編集部」が詳しく解説。ミドル・シニア層が直面する暮らしのサイズダウンや実家の整理整頓において、知っておくべき自治体のルールや手続きを分かりやすくお伝えします。
ミドル・シニア世代を迎え、これからのご自身の人生や、親から受け継いだ実家の片付けについて真剣に考え始める方が増えています。その中で、どのように対処すべきか多くの方が悩まれるのが「仏壇」の扱いです。
「先祖代々の仏壇を預かっているが、住まいを縮小するため維持が難しい」「実家の整理整頓をするが、仏壇を引き継げないため適切な方法で手放したい」などといった思いを抱えつつも、具体的な手順や費用が分からず、手続きを先送りにしていませんか。
本記事では、テレビ朝日「Active Choice Project編集部」が、仏壇の処分費用や具体的な処分方法、供養の手順について、分かりやすく解説します。心の平穏を保ちながら、前向きに暮らしのサイズダウンを進めるための確かな知識をお届けします。
なぜ今、仏壇の処分に迷うのか?ミドル・シニア世代が直面する3つの現実

実家の整理整頓や住まいの住み替えを行う際、なぜ多くの人が仏壇の処分や手続きの方法で悩んでしまうのでしょうか。まずはその理由を、私たち編集部が考える3つの視点から解説します。
ライフスタイルの変化と住居スペースの制限
ミドル・シニア世代になり、子どもたちの独立や自身の老後を見据えて、戸建てからマンションへ住み替えたり、コンパクトな住まいへと暮らしのサイズダウンを検討したりするケースが増えています。
現代の集合住宅や最新の戸建て住宅は、従来の大型の仏壇を設置する専用の和室(仏間)がない間取りが多く、物理的に仏壇を配置することが困難になるケースがあります。
承継者(引き継ぎ手)の不在に伴う管理の難しさ
ご自身の家族構成やライフスタイルなどによって、地方にある実家の仏壇を引き継ぐ親族がいない、あるいは自身の代で管理を終えざるを得ないという状況が発生しています。
管理できる人がいなくなった仏壇をそのまま放置することは、住まいの管理や防犯上の観点からも望ましくないため、自身の代で責任を持って適切な手続きを行う必要性が生じています。
自治体ごとに異なる廃棄ルールの存在
仏壇を物品として処分する場合、その取り扱いや分別基準は各自治体によって定められています。自治体によって「粗大ごみとして回収可能」な場合と、「適正処理困難物(一般ごみや粗大ごみとして処分が困難と指定された廃棄物)のため回収不可」とされている場合があり、一律の方法では処分できません[参考・出典一覧No.1]。
「自分の地域の場合はどのような処理方法になるのか分からない」という情報不足が、手続きを進める上での高いハードルとなっているのです。
費用はいくらかかる?自治体の制度や業者を活用する仏壇処分法

仏壇を適切に処分するためには、ルールに則った手順を踏む必要があります。具体的な方法と費用、公的制度の活用について詳細に解説します。
自治体の粗大ごみ戸別収集を利用する方法
多くの自治体では、仏壇を「粗大ごみ(大型ごみ)」として戸別収集の対象に指定しています。この方法は、公的なサービスを利用するため、費用を最も抑えられる手段の一つです。
具体的な費用は、自治体ごとに定められており、仏壇のサイズによって区分が異なるため一律ではありません。ここでは一例をご紹介します。
- 例1:東京都新宿区
サイズによって金額が異なり、仏壇の最長辺と2番目に長い辺の合計で区分されており、400円〜3,200円までの料金が定められています[参考・出典一覧No.2]。
- 例2:愛知県名古屋市
サイズに関わらず仏壇の粗大ごみ処理手数料は1,000円と規定されています[参考・出典一覧No.3]。
利用する際は、事前に電話やインターネットで各自治体の粗大ごみ受付センターへ申し込みを行い、指定された手数料納付券(シール)を購入して仏壇に貼り、指定の日時に排出する流れが一般的です。
※詳細は管轄の公的窓口(各自治体の環境事業所や粗大ごみ受付窓口等)へご確認ください。
自治体のごみ処理施設へ直接搬入(自己搬入)する方法
多くの自治体で、粗大ごみを直接ごみ処理施設へ持ち込む「自己搬入」が可能です。そのため、自身で仏壇を運搬できる車両がある場合、自治体が管理するごみ処理施設や環境事業所へ直接持ち込んで処分する方法もあります。この場合の費用は、個数ではなく「重量(10キログラムあたり〇円など)」で計算されることが一般的です。
たとえば、大阪府大阪市におけるごみの持ち込み手数料は、10キログラムまでごとに90円と定められています[参考・出典一覧No.4]。
ただし、自治体によってはサイズや素材などを理由に仏壇の自己搬入は受け付けていなかったり、戸別収集と同様に搬入の予約が必要となったりするため、仏壇の自己搬入に対応しているかや手続きの流れなどを事前に確認してください。
※詳細は管轄の公的窓口(各自治体の環境局や処理施設等)へご確認ください。
仏具店や専門業者に引き取りを依頼する方法
自治体での処分が難しい場合や、自宅からの搬出が困難な場合は、仏壇を専門に扱う仏具店や一般廃棄物収集運搬業の許可を持つ業者に引き取りを依頼する方法があります。仏具店では、新しい仏壇への買い替え時だけでなく、引き取りのみのサービスに対応している店舗があります。
費用は、業者の規約や仏壇のサイズ、搬出環境(階層やエレベーターの有無)によって個別に計算されるため一律ではありません。編集部調べによる実際の費用の一例として、仏壇の大きさ(高さや幅)に応じて20,000円〜80,000円程度の範囲で設定されています。
さらに自宅からの搬出作業に関わる人数や搬出環境(階層やエレベーターの有無)などによって追加料金が発生する場合があるため、利用する際は事前に見積もりを依頼して内訳を必ず確認してください。
なお、一般の廃棄物業者に依頼する場合は、当該自治体の「一般廃棄物収集運搬業許可」を取得している業者であることを必ず確認してください[参考・出典一覧No.5]。「産業廃棄物処理業の許可」や「古物商の許可」だけでは家庭から出る廃棄物の回収はできないため、注意が必要です。
※詳細は管轄の公的窓口(各自治体の環境局や処理施設等)へご確認ください。
寺院への相談と供養(閉眼供養)の手順
仏壇を処分する際、宗教的な儀礼として「閉眼供養(へいがんくよう)」や「お性根抜き(おしょうねぬき)」を行うことが一般的です。これは、仏壇や本尊に宿る魂を抜いて、単なる「物」に戻すための儀式です。
この手続きは、先祖代々のお墓がある菩提寺(ぼだいじ)や、同宗派の寺院に直接相談して僧侶に読経を依頼します。供養の際にお寺へ納めるお布施などの費用は、各寺院や宗派の規定、あるいは地域のご縁によって異なり、公的な一意の基準はありませんが、ここでは編集部調べの費用例をご紹介します。
- 閉眼供養のお布施:約30,000円〜50,000円
- お車代:約5,000円〜10,000円(僧侶が自宅などへ出向く場合は、お布施とは別に用意するのがマナー)
また、寺院によっては、仏壇自体の引き取りや、お焚き上げ(焼却処分)までを一括して受け付けている場合もあるため、事前に問い合わせて確認してください。
【一目でわかる比較表】我が家に最適な処分方法と相談窓口の選び方

皆様の状況や目的に応じて最適な選択ができるよう、仏壇の主な処分方法とその特徴、手続きの窓口を比較・整理しました。
| 処分・供養方法 | 一般的な費用の目安 | 相談・受付窓口 |
| 自治体の粗大ごみ収集 | 1,000円〜2,000円程度 | 各自治体の粗大ごみ受付センター |
| ごみ処理施設への直接搬入 | 重量の実費 (比較的低コストに抑えられる傾向あり) 【例】 10キログラムごとに90円 [参考・出典一覧No.4] | 各自治体の環境局・クリーンセンター |
| 仏具店への引き取り依頼 | 店舗・サイズによる (要見積もり) 【例】 20,000円〜80,000円程度 | 各仏具店・専門業者 |
| 寺院への相談(供養含む) | 寺院・宗派による (要相談) 【例】 お布施:30,000円~50,000 +お車代:5,000円~10,000円 | 菩提寺、各宗派の所属寺院 |
※上記の費用目安は、一般的な公的制度や基本サービス内容に基づく編集部調べによる一例です。実際の費用は、お住まいの自治体の規定や仏壇のサイズ、またご依頼される業者や寺院によって異なります。詳細につきましては、必ず各自治体の窓口やご依頼先へ直接ご確認ください。
形を変えて紡ぐ感謝の心。編集部が提案する「これからの供養の流儀」

テレビ朝日「Active Choice Project編集部」の視点
仏壇を手放すという決断は、決してご先祖様を軽んじることでも、過去を否定することでもありません。私たち編集部は、これからの人生をより身軽に、そしてより豊かに生きるための「前向きな暮らしのサイズダウン」であると考えます。
形あるお仏壇を処分したとしても、これまでに紡いできた家族の歴史や、ご先祖様への感謝の念が消えることはありません。近年では、現代の住空間に合わせて、リビングに調和するコンパクトな「ミニ仏壇」や、写真と一輪挿しを中心とした「手元供養」という新しい選択肢もあります。
大切なのは、形式に縛られて思い悩むことではなく、今の自分の暮らしに合った最適な方法で、誠意を持って次の形へと移行させることではないでしょうか。
これからのご自身の人生と、ご家族の絆をより上質なものにするために、誇りを持って新しい一歩を選択していただきたいと私たちは提案します。
【Q&A】位牌の扱いから近隣への配慮まで、仏壇処分のよくある疑問を解消

仏壇の処分を進めるにあたって、多くの方が抱きがちな疑問や不安についてお答えします。
Q1. 仏壇の中に残されている宗派の本尊や位牌(いはい)は、仏壇と一緒にごみとして処分してもよいのでしょうか。
A1. 本尊や位牌は、故人やご先祖様の象徴として特に神聖なものとされているため、仏壇本体とは別に、お寺(菩提寺など)に相談して閉眼供養や永代供養(またはお焚き上げ)を個別に依頼することが推奨されます。
自治体のルールに沿った分別方法で、粗大ごみまたは一般ごみとして一緒に出すこと自体は禁止されていませんが、気持ちを配慮して別個に扱うケースが多いと言われています。
Q2. 自治体に粗大ごみとして仏壇を出す際、近隣住民の目が気になります。配慮できる方法はありますか。
A2. 自治体のルールに従って指定の場所へ搬出する必要がありますが、搬出の際に仏壇を段ボールや新聞紙などの資材で包み、外見から仏壇であると直接分からないように配慮して排出することは可能です。
ただし、自治体によっては中身の確認を求められる場合があるため、事前に排出方法のルールを管轄の窓口へ確認しておきましょう。
Q3. 実家が遠方にあり、現地の自治体のごみ処理ルールが分かりません。どのように調べればよいですか。
A3. 一般廃棄物の処理ルールは、各市区町村がそれぞれ定めています。
そのため、実家がある自治体の公式ホームページ内で、「ごみの分別辞典」や「粗大ごみの出し方」のページをご確認いただくか、役所の担当窓口へ直接お電話で問い合わせることで、正確な手順と費用を確認できます。
心の負担を軽やかに。前向きな未来へ向けた最初の一歩

長年、住まいの一角にあり、家族の歩みを見守ってきた仏壇を手放すことには、誰しも躊躇や不安を覚えるものでしょう。しかし、ルールを正しく理解し、丁寧な手順を踏むことで、手続きは円滑に、そして心穏やかに進めることができるはずです。
住まいを整え、暮らしのサイズダウンを行うことは、これからのあなたの人生をより輝かせるための素晴らしいきっかけに繋がるかもしれません。
テレビ朝日「Active Choice Project編集部」は、あなたの新しい一歩を応援しています。
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※効果や感じ方には個人差があります。すべての方に同様の効果を保証するものではありません。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的・法的な診断や治療、専門的なアドバイスを代替するものではありません。
執筆の根拠となった参考・出典一覧
- [参考・出典一覧No.1]
- 該当する事実・数値:粗大ごみとして回収可能な例となる自治体と、適正処理困難物として回収不可な例となる自治体
- 根拠元の機関名・資料名:横浜市公式ウェブサイト「ごみ分別辞典検索」
- 根拠元URL:https://cgi.city.yokohama.lg.jp/shigen/bunbetsu/m/search.html?txt=%95%A7%92d&lang=ja&expansion=1
- 根拠元の機関名・資料名:近江八幡市公式ウェブサイト「近江八幡市が指定する適正処理困難物」
- 根拠元URL:https://www.city.omihachiman.lg.jp/material/files/group/116/syorikonnnannbutuitirann8nenndo.pdf
- [参考・出典一覧No.2]
- 該当する事実・数値:新宿区における仏壇の粗大ごみ処理手数料(400円~3,200円)
- 根拠元の機関名・資料名:新宿区公式ウェブサイト「粗大ごみの処理手数料一覧」
- 根拠元URL: https://www.city.shinjuku.lg.jp/seikatsu/file09_05_00001.html
- [参考・出典一覧No.3]
- 該当する事実・数値:名古屋市における仏壇の粗大ごみ処理手数料(1,000円)
- 根拠元の機関名・資料名:名古屋市公式ウェブサイト「粗大ごみ手数料のめやす」
- 根拠元URL: https://www.city.nagoya.jp/kurashi/gomi/1012183/1035058/1012184/1012185.html
- [参考・出典一覧No.4]
- 該当する事実・数値:大阪市におけるごみの持ち込み(一般廃棄物の自己搬入)手数料(10キログラムまでごとに90円)
- 根拠元の機関名・資料名:大阪市公式ホームページ「ごみの持込み」
- 根拠元URL:https://www.city.osaka.lg.jp/kankyo/page/0000007810.html
- [参考・出典一覧No.5]
- 該当する事実・数値:家庭から出る廃棄物の収集運搬には市区町村の「一般廃棄物収集運搬業許可」が必要である旨の規定
- 根拠元の機関名・資料名:環境省「廃棄物の処分に「無許可」の回収業者を利用しないでください!」
- 根拠元URL:https://www.env.go.jp/recycle/kaden/tv-recycle/qa.html































